矯正器具の種類について

表側矯正（ワイヤー矯正）

歯の表面にブラケットという矯正装置を取り付け、ワイヤーを通し、動かしたい方向に適切な力をかけることで歯を移動させるワイヤー矯正。歯の表側に装置を付けますので、表側矯正ともいます。

表側矯正（ワイヤー矯正）のメリットは、適応範囲が広く、さまざまな歯並びの症例の治療ができることや、取り外しが不要なことがあります。反対にデメリットは、ワイヤーや矯正装置が目立ちやすいことや、装着による強い痛みが発生したり、金属で口腔内を傷つけたり可能性があることが挙げられます。また、矯正装置が外れるのを防ぐため、硬い食べ物やねばり気の強い食べ物などが制限される場合があります。

裏側矯正（インコーグニト）

裏側矯正（インコーグニト）は、歯の表面ではなく、裏側にブラケットを取り付けてワイヤーを通し、ワイヤー矯正と同様に、動かしたい方向に適切な力をかけることで歯を移動する矯正のことで、舌側に取り付けるので舌側矯正ともいいます。歯の裏側は複雑な形状をしていますので、通常のワイヤー矯正に比べて、歯科医師や歯科技工士のより高い技術が必要な方法です。

裏側矯正（インコーグニト）のメリットは、ワイヤー矯正と同じで取り外しが不要なことと、外側からは、矯正装置がほぼ見えないこと。逆にデメリットは、表側矯正に比べて高い技術が必要なため費用が高いことや、表側矯正よりも矯正力を弱める必要があるので適応範囲が限られること、表側矯正と同じで口腔内を傷つける可能性があるなどが挙げられます。

インプラント矯正

インプラント矯正とは、歯科矯正用アンカースクリューを用いた矯正治療のことです。スクリュータイプは、極小のインプラントを歯ぐきに埋め込み、これをワイヤーの支柱として使用。固定が確実ですので、効率的に歯を移動させることができます。治療後は、埋め込んだインプラントを除去します。

プレートタイプは、より強固に固定しなければいけない方法で、歯の移動量が多い場合に使用します。また、歯牙骨支持タイプの急速拡大装置（MSE）は、口蓋にインプラントアンカーを埋入し、大人でも正中口蓋縫合部からの拡大が可能な治療方法。症例の難易度によっては、コルチコトミー再生療法と併用する場合があります。

マウスピース矯正について

裏側矯正（ワイヤー矯正）は1960年代に登場し、見えない・目立たないということで人気を博しましたが、高額なことがネックとなっていました。

そこで登場したのが、目立たない透明のマウスピース矯正装置です。さまざまなメーカーが装置を開発しています。インビザラインもマウスピース矯正の一種です。クリニックによって使用しているメーカーが異なりますので確認しましょう。ここではインビザラインのほかにどのようなマウスピース矯正装置があるのかまとめました。

アソアライナー

株式会社アソインターナショナルのアソアライナーは、透明で薄く、審美的に優れたマウスピース型の矯正装置です。ブラスチックの弾性を利用して、必要な矯正力を部位に加えることで歯を移動させ、アライナーを製作し、厚みの違うアライナーで矯正力をコントロールしてします。

ソフト・ミディアムタイプのアソアライナーは、歯の移動には適していますが、アライナーが非常に薄いため、長期使用を続けると変形を起こす場合があります。変形したアライナーを使用し続けると、歯牙移動が計画通り進まなくなる可能性もありますので、ミディアム・ハードへの移行をする必要があります。

クリアアライナー

韓国の矯正専門医金泰元先生が考案したクリアアライナーは、その名の通り透明で、審美性の高いマウスピース型装置を使用して行う矯正システムです。クリアアライナーの特徴は、歯列の拡大・縮小、顎関係に大きなズレがない軽度の叢生、小さな空隙閉鎖、クロスバイトの改善などに適用できる点にあります。材質はソフト、ミディアム、ハードの3タイプがあります。

イークライナー

イークライナー・ジャパン株式会社のイークライナーは、韓国の矯正専門医金泰元先生が考案したクリアアライナーの基本コンセプトをそのままにし、作製方法を改善することで患者さんや歯科医師の負担を減らすことが可能なイークライナーとして生まれ変わったもの。ベテランの矯正歯科医の治療が、近所の掛かりつけの歯科医院でも再現でき、患者さんの精神的・時間的な負担だけでなく、歯科医師の負担も軽減します。

アクアシステム

ほうじょう歯科医院のアクアシステムは、取り外しができる透明なマウスピース矯正です。アクアフレームと呼ばれるマウスピース型の透明な装置を付けて差し替えて行く、従来のイメージを覆す、全く新しい矯正歯科治療で、矯正装置が目立つ心配もありませんし、取り外しも可能ですので、いつも通り歯磨きもできます。大人もちろん、子供にも安心しておすすめできます。

DENマウスピース

マウスピース矯正相談室のDENマウスピースのメリット、治療中も虫歯の治療ができることや、難易度の高い矯正も可能なところ、1日の装着時間が８～１０時間と短いことが挙げられます。反対にデメリットは、2週間～1ヶ月に一度型取りしないといけないことや、新しいシステムなので取り扱う医院がまだ少ないこと、インビザラインと比較すると治療期間が長くなることが多いことがあります。インビザラインと比べてどちらが適しているかは、それぞれのライフスタイルを考慮する必要があります。

hanaravi

株式会社DRIPSが運営する、精度の高い治療後のイメージが確認できるhanaravi は、矯正専門の歯科医師が診ますので、どんな歯並びでも対応できます。クリニックに来院するのは、初期の無料相談と診察の時のみで、その後は自宅に届くマウスピースで矯正を進めることができます。薄くて透明なマウスピースですので目立たず、人目も気になりませんし、ワイヤー矯正のような痛みもありません。

hanalove

Deltan株式会社が運営するhanaloveは、矯正期間が5カ月からで装着時間は1日20時間ですが、食事や歯磨きの時には自由に取り外しができます。見た目は透明で目立たたず、痛みが少ないこともメリットです。根本的な歯ならびの改善を行う歯科矯正プランや、前歯の歯ならびを整えるために奥歯の歯科矯正も行うプランなどがあります。

Oh my teeth

株式会社Oh my teethのOh my teethは、歯科医師が無料で歯型を3Dスキャンし、診断結果がLINEで届きます。3Dスキャンにかかる時間は30分で、手ぶらで気軽に参加できます。そして矯正プランを契約後、自宅にオーダーメイドのマウスピース矯正キットが届き、オンライン矯正がスタート。専属のコーチとともに、理想の歯並びを目指します。

DPEARL

株式会社フィルダクトのDPEARL は、3Dプリンターを活用した、マウスピース型の歯科矯正ブランド。ベテランの症例経験が豊富な歯科医師と、国内の熟練の矯正専門技工士の手によって、透明で目立たないマウスピース型の歯科矯正を提供します。症例によって大きく異なりますがDPEARLでの治療期間は、約5ヶ月〜1年半です。

キレイライン矯正

株式会社ARETECOは、22,000円から始められるキレイライン矯正を提供しています。キレイライン矯正では、膨大な歯列データと最新のデジタル技術を活用して、どの歯をどの方向にどのくらい動かすべきかを計算します。距離は0.05ミリ単位、角度は0.5度単位で、緻密な計画を立ててマウスピースの調整を行い、最適な治療計画を立てます。

マウスピースローコスト

株式会社スマイルアンドトゥースのマウスピースローコストは、全体矯正もできるようになり、月々3000円から始められるマウスピース矯正です。マウスピースローコストのマウスピースは薄くて透明。装着していることがバレにくく、ワイヤー矯正と違って自分で取り外しができるので、いつでも清潔に保つことができるのが特徴です。

スマイルトゥルー

スマイルトゥルー（SmileTRU）はマウスピース矯正に用いられるカスタムメイド矯正歯科装置。比較的に軽度な矯正治療に活用されています。
日本のクリニックで型を取った歯型模型を、レーザースキャニングマシンにて3Dデータ化。アメリカに本部を置くスマイルトゥルー社に送付し作成されます。
ワイヤー矯正などと組み合わせて治療でき、部分矯正だけでなく歯全体の矯正にも対応しています。

クリアコレクト

クリアコレクトはカスタムメイドで作成されるマウスピース矯正歯科装置です。透明な素材でできていることから装着していても目立ちにくく、目の前で会話していても気づかれないほど。
取り外しがいつでも可能なので、清掃などのお手入れが簡単。歯磨きやデンタルフロスも普段通りに行えて、口の中を清潔に保つことができます。
提供しているメーカーは、インプラントで世界的なシェアを持つストローマン社であることに安心感が得られます。

ピュアライン矯正

ピュアラインは自宅で行えるマウスピース矯正です。マウスピースは透明で、装着していても目立たず、食事と歯磨き以外の時間に装着するだけ。金属を使用していないため、ワイヤー矯正などと異なり金属アレルギーの方でも安心して用いられます。
また、ワイヤー矯正のように医師による技術の差がほとんど見られない治療法でもあります。矯正している間にホワイトニングを同時に行えるのも魅力的。

マウスピース矯正ローコスト

マウスピース矯正ローコストは、株式会社スマイルアンドトゥースが提供しています。名称の通り低コストなのは、前歯上下各6本に特化した部分型マウスピース矯正だから。歯並びの悪さについても軽度から中度までを対象としています。全ての歯並びに対応しているわけではありませんが、前歯を低コストで治療したいという人にはぴったりです。提携している歯科クリニックは全国200院以上に上っており、自社にて製造されています。

オペラグラス

オペラグラスは、矯正歯科技工物の製作を行っているオペラによる透明で目立たちにくいマウスピース矯正装置。
断面計測法を用い、CTのようなシミュレーションと、こまめに歯型を採取する方法、2つのメリットを持った新しいマウスピース矯正のシステム。
マウスピースも短いスパンで取り替えられます。つけ心地は歯茎に当たる部分が極力小さくされており、違和感を抑えているのが特徴。

トランスクリア

マウスピース矯正のトランスクリア（TRANSCLEAR）は、医療器具や歯科材料を取り扱っている株式会社ジーシーオルソリーが製造。技工作業も株式会社ジーシーオルソリーの加工センターで行われています。国内の会社が取り扱っているため、メーカーと歯科医の連携を密に取ることができるのがメリット。
また、患者は初診時に取った歯型でマウスピースを作ってもらえるため、負担が軽減されます。

シュアスマイル・アライナー

シュアスマイル・アライナーは、デンツプライシロナ株式会社が提供しているマウスピース矯正装置です。
デンツプライシロナ株式会社は、歯科用医療機器や薬品を取り扱っている企業で、歯科学の発展に寄与した研究に対し「デンツプライ賞」を授けています。
インプラント用のスペースがあった場合、シュアスマイル・アライナーでは見た目にも配慮。マウスピースのインプラント部分に内側から歯の色に合わせた色を塗り、目立たなくします。

ウィスマイル

ウィスマイル矯正はマウスピース型カスタムメイド矯正装置。透明なマウスピースを歯に装着し、乱れた歯並びやかみ合わせを綺麗にします。幅広い歯並びに対応しており、治療前に理想の歯並びを医師と相談し、一緒にデザインできるのが特徴。治療期間も、歯科医師と相談して決められます。
治療期間は最短3か月。マウスピースの装着は1日20時間が目安で、基本的に食事中と歯磨きの間以外はマウスピースをつけた状態で生活する必要があります。

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