インビザラインの医療費控除について

インビザラインの治療費は、医療控除の対象となります。自由診療でも保険診療でも、機能障害の改善を目的にした治療の場合には、医療控除の対象となるのです。

医療費控除対象にする方法

歯の機能障害の改善を目的にした矯正治療は、どんな治療法であっても医療控除の対象となります。具体的には、咀嚼障害や発音障害を良くすることなどを指しますが、それに対し、審美性の向上を目的とする矯正治療は、医療費控除の対象にはなりません。

歯科医師によって、機能障害ありと診断された場合、医療控除が適用されます。インビザラインでの矯正治療を受ける人は、審美性の向上を目的にしている人が多いのですが、結果的には、インビザラインを受ける人の大半が、機能障害ありと判断されることでしょう。

医療控除の範囲について

医療控除の範囲ですが、治療費はもちろん、病院への交通費なども対象になりますので、レシートをしっかりと保管しておきましょう。具体的には、矯正治療のために支払ったレントゲンなどの検査費・治療費、矯正器具の作製費用と器具の調整費用、公共交通機関を使った際の通院費・タクシー代（子供の通院の場合で付添が必要な時などは、付添人の保護者の交通費も含まれます。）です。ただし、自家用車での通院の場合は、駐車場代やガソリン代は以上に含まれません。また、同じ歯科矯正治療でも、審美的な理由での治療の場合は医療控除の対象にはなりませんので、注意しておいてください。

医療費控除のために必要な書類

医療費控除を受けるためには、支払った医療費のレシートや領収書、医療費控除の明細書、源泉徴収票、確定申告書AもしくはB（どちらを使用するべきかは税務署に確認が必要です）、マイナンバーカードなどの本人確認のできるものが必要です。細かいことですが、交通費のレシートなどは捨てずに、きちんろ保管しておきましょう。

そもそも医療費控除とは

医療費控除とは、その年の1月1日から12月31日までの間に、10万円以上の医療費を支払った場合に税務署へ確定申告することで所得税が減額され、医療費の一部が還付される制度です。医療費控除は歯科だけに限らず、すべての医療費も適応になります。自分一人だけではなく、家族全員の医療費が10万円以上で対象になります。

医療費控除でできるコト

所得税の還付

医療費控除では住民税も軽減されます。所得税の確定申告をしておけば、住民税のために追加で手続きをする必要はありません。医療費控除の金額は、実際に支払った医療費から10万円を引いた額です。生命保険・医療保険から入院給付金を受け取った場合や、健康保険から高額療養費・家族療養費・出産育児一時金などを受け取った場合は、その金額も医療費から差し引きます。具体的な計算式は「医療費控除の金額＝実際に支出した医療費の合計－10万円（※）－支給された保険金など（※）所得が200万円未満の人は所得の5％」です。保険金などで補填される金額は、その給付の目的となる医療費の金額を限度として差し引きますので、引ききれない金額が生じた場合でも、他の医療費からは差し引きません。

住民税の減額

所得にかかる住民税の税率は10％（都道府県民税・市区町村民税の合計）ですので、医療費控除額の10％に当たる金額分だけ住民税が安くなります。所得税の場合は、年末調整で納税が済んでいる人場合は医療費控除で安くなった分だけ税額が還付されますが、住民税は翌年6月以降に納めるものですので、所得税のように還付はされません。医療費控除で安くなった後の税額を、翌年6月以降に納めることになります。

医療費控除の流れ

前年中の所得についての個人の市民税・県民税の申告は、3月15日までにする必要があります。福岡県福岡市での申告窓口は各区役所課税課市民税係で、問い合わせ先は区役所課税課市民税係です。新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、郵送での提出に協力しましょう。

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